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福岡エアポートアクセスバスに再び乗ってみた

4月末に誕生した福岡空港アクセスの交通機関、福岡エアポートアクセスバス。
そちらの展望の記事を以前書かせていただき、加えて実際に乗ってみました。
kyoukaze.hatenablog.com

乗った際には、あまりにも空気を運んでおり、「これ順調に展開できるのだろうか」と思ったところまさに的中。
5月に天神経由便が登場するという話でたが、音沙汰がありませんでした。
kyoukaze.hatenablog.com


先日、バスが発着するヒルトンホテルシーホークに泊まられる際にこのバスを利用されたsinronsさんが乗られた際もやはり閑古鳥が鳴いていた、とのことでした。
(こちらのブログ記事を参考にされたそうで、触れていただいています。本当に有り難いです)
www.sinrons.com

その話を読んで、「そういえば、どうなってんのかなあ」とエアポートアクセスバスのサイトを訪れると、なんと予定より2ヶ月遅れで天神経由便が誕生していました。
それにあわせて変更点も多いようで、これは触れなければなりません。
…と謎の使命感。

実際、エアポートアクセスバスを取り扱ってるブログなども少ないようです。
西鉄バスや昭和バスなど、ファン層はいるのですが、小規模になるとファン層も少ない様子。
(個人的には乗って景色を見るのが好きなので、昭和バスから移管された姪浜タクシー運行の「なぎさ号」などの路線も好きなのです)

それらを踏まえて展望を考えてみたいと思います。

福岡エアポートアクセスバスについて

既に二度ほど書いていますが、改めて変更のない点に触れましょう。ほぼコピペですけど…

運行会社

www.royalbus.jp

運行会社はツアーバスから成り、現在は博多発、熊本発博多経由の関西への高速路線を運行しているロイヤルエクスプレスを有するロイヤルバスと、旅行マーケティングなどを手掛ける会社、HEARTSと手を組んでいます。

路線

百道エリアのヒルトンホテル前と福岡空港とを結ぶ路線のなっており、ヒルトンホテルは西鉄バスの停留所と併設しています。福岡空港側は、バス乗り場の一角にあり、バス停は存在感が薄い、ということはありません。(バス停は…ね?)


これまでが変わらないところ。以下は何かしら変わっています。

本数

開設時はかなり歪な本数でした)が、ダイヤ変更により福岡空港発が11便、ヒルトンホテル発が14便となっています。
若干減便していますが、回送の無駄が少し少なくなったのでしょうか。
客扱いしてる時も利用客が少なかったこともありますので、経費は削減したのではないでしょうか。
…ただし、このうちダイレクト便は福岡空港発は1便、ヒルトンホテル発は2便と大幅削減しています。

時間・運賃

ダイレクト便は福岡空港国内線とは35分、国際線とは20分で、ヒルトンホテルシーホークを結んでいます。
…ダイヤ変更前は+5分の時間でしたが、早着する実態に合わせて修正したようです。
こうしてみると、1000円で国際線から百道まで20分で行けるのですから、安さは感じるのではないでしょうか。

ダイレクト便について

以上はダイレクト便の状況。続いて7月に登場した経由便について整理してみたい
と思います。

乗り場

新設されたバス停は2つ。
博多地区はキャナルシティ前で、キャナルシティの裏側、グランドハイアット福岡の入り口近くに設けられています。
タクシー乗り場も近く、タクシーで空港に行くような客を狙っているようです。

天神地区は福岡市役所前となっています。
西鉄バス渡辺通上のバス停が連なることで、事実上のバスターミナルを形成しており、高速バスターミナルには西鉄が関わっていない会社は基本的に閉め出されているほど。
西鉄との共同運行で開設され、西鉄が撤退した路線は例外的に構内に乗り入れています)
そんな状況でチョイスしたのは渡辺通から奥に入った福岡市役所前。
渡辺通から市役所の広場が見えますがその広場の隣の建物の反対側にあります。
立地はどうなんだ、と言いたいところはあるのですが併設して観光バスの一つ、福岡オープントップバスの起点のバス停があります。
決して目立たないわけではないのですが…。

本数

先程福岡空港発11便、ヒルトンホテル発15便と触れましたが、そのうちダイレクト便3便を除く福岡空港発10便、ヒルトンホテル発13便となっています。

時間

キャナルシティ前まで20分と天神地区まで35分、ヒルトンホテルまで55分とそれぞれ福岡空港国際線を結ぶ形です。
ダイレクト便と比べるとやはり遅い、という印象は否めませんが、大きい荷物でも安心して乗れるのですから、仕方ない、のでしょうか。
因みにこちら、完全クロースドアのため、福岡空港と市内各地とでしか使えません。
キャナルシティヒルトンホテルまで、といった使い方は出来ないようになっています。

運賃

キャナルシティ前、福岡市役所前までが500円、ヒルトンホテルまでが700円となっています。
ヒルトンホテルはダイレクト便と天神経由便で300円の差があり、若干混乱の元になりそうな感じがします。
少し現場泣かせなような…?

実際に乗ってみた

やはり乗ってみなければ分からないことも多かろう、ということで先日乗りにいきました。

バス停は目立たないわけではない

前回とは逆方向、ヒルトンホテルシーホークに行きました。
暑い時期なことと、隣接するドームでのイベント客を避けるため、乗り換えて西鉄バスヒルトンホテル前まで乗りまして、バス発車4分ほどに到着。
バス停は西鉄バス、福岡オープントップバスヒルトンホテルと唐人町駅を結ぶシャトルバス、そしてエアポートアクセスバスと4つの標柱が並んでいます。

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西鉄バスの本数が多いため、前側にひっそり止まっているのですが、チケット購入のおねえさんがいないようです。
少し写真を撮りながら待つと、運転手が乗り込んできましたのでこちらも乗車。
どうやら、チケット販売は運転手に任されたようです。確かに乗車率を考えれば人件費をかけたくないはず。
運転手さんはフレンドリーな方で、「今日は天神あたり混むけど大丈夫?」と聞いてきてくれました。
これに乗るのが目的なので、個人的にはなんら問題はないので、「大丈夫です」と返事。
バスは定刻に発車しました。

ああ、もちろん私しか乗りませんでしたとも。

300円の差

クロースドアですが、福岡市役所とキャナルシティで乗車の取り扱いがありますから、まだ分かりません。
と思いつつ、都市高速の景色を待っていると、最初の交差点を左に曲がり、ドーム方面に進み始めました。
「おや、西公園ランプから乗るのかな?」と考えました。
ダイレクト便はヒルトンホテルとは川の対岸にある百道ランプを使っていますが、それとは逆方向。
バスはふくトピア通りに入り、東へ走ります。

車は多いですが、ぼちぼち順調に進んでいるなあ、と思っていると、福浜団地入口の交差点を右折し、黒門川通りに入りました。
右折レーンに入った途端「え?は??」と若干混乱気味に。
西公園ランプは直進すれば着くはずなのです。


…そう、ダイレクト便との300円差の正体、都市高速に乗らないということなのでした。
実際乗っても天神で西鉄バスに囲まれますし、下道を進む方がいいのかもしれません。
片側一車線の道を走り、途中で左折し、那の津通りに入りました。
築港付近に近く、平行する昭和通り明治通りに比べると交通量は少ないので、遅延の少ないルート設定はかなり苦心しただろうなあ、と感じられます。
渡辺通に入ると、国体道路まで南下し、福岡市役所前の道路に入り、停車。
意外と定時より2分ほど早く到着しました。
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バスは定刻に発車。
大方の予想通り、誰も乗りませんでした。

苦しいルート設定

バスは明治通りから東へ曲がります。
この時点で「なんだかめちゃくちゃなルートだな」と感じていました。
観光バスタイプの車両ですから、狭い道は難しいこともあり、かなり限られています。
その上、既存のバスルートからはずれた場所にバス停を設ける関係上、ルートが難しいというのは避けられないことでしょう。
バスは大博通りを右折し、博多駅に向かうかと思えば祇園で右折し、キャナルシティ方面に向かいます。
通れる道路がないとはいえ、相当無駄なことをやっている、というのは確実にいえることでしょう。

キャナルシティの裏側の道に左折し、キャナルシティ前のバス停に到着。







大きな荷物の外国人客3人が乗りました。

同 じ バ ス に 複 数 の 客 が 乗 り 込 み ま し た 。

長いバス旅

なんと客がこんなに…と思ってしまいましたが、乗車率は特に高くないのです。まあ、いいとしましょう。
バスはしばし走ると右折して川を越えます。
…ん?川??

どうやら那珂川を渡ったようです。
方向を西に変え、そのまま渡辺通まで突っ切ります。
それほど回り込むのか、と改めてルート設定の苦心を感じさせてきます。
渡辺通を左折すると、すぐに住吉通に左折。
バスが楽に通行できる道がないので仕方ないのですが、非常に無駄の多さを感じて仕方ありません。
そのままバスは博多駅の高架下を抜けて筑紫通りへ、そして百年橋通を左折して国道3号まで直進します。
そして、3号を南下して、国際線…というルートでした。

国際線まで最速55分ということもあり、キャナルシティを過ぎてからは疲れてきたのでシートを少し倒して仮眠を取ることにしました。
後ろの席は誰もいません…というか客は全員前2列に座ったので、約50人乗りのバスの大半は空気輸送です。
後ろに気を使う以前の問題でしたので、むしろ気が楽。
しかし、渋滞もあり、少しずつ遅延していきます。
国際線で他の3人が降りると、国内線までは再び貸切に。
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車窓を見てもなあ、というところでしたので仮眠を取り、気づくと国内線に着くところでした。
最終的には10分ほど遅れて到着でした。

正直使いづらい

経由便をのり通して感じたのは「使いづらい」という感覚でした。
ヒルトンホテルから福岡空港国内線まで、西鉄バスだと乗り換え込みで500円からお釣りがでます。
それはいいとしても、乗り換え込みの時間でも西鉄バスが優位なのです。
つまり、それが国際線でも、天神からでも西鉄バスの方が優位だというところでしょうか。
荷物があると邪魔になるという事実こそありますが、天神だと高速バスターミナルから国際線行きの路線バスがあり、ほんの僅かですが荷物スペースが設けられています。
着席と、荷物を確実に載せられるという保障こそエアポートアクセスバスに分があるのですが、経由便だと時間のメリットもさほど感じられません。
あってもキャナルシティへの直通でしょうか。

区間利用させてほしい

個人的には、区間利用をさせてくれればなあ、と感じたりします。
元々のターゲットがインバウンド利用者ですから区間利用は求めてないとは思うのですが、百道エリアからキャナルシティなど、直通かつ着席保証のある手段はないですし、出来るようにするメリットは皆無ではないと思います。
あと、結局博多駅そばを通るので、博多駅の旧ツアーバス組の高速バス乗り場にも寄ってもいいのではないかと思います。
福岡の道路を統べる某会社が許すかどうけはまた別の話ですが…。




とはいえ、今回ちゃんと客が乗っていたことを見ると、成果は出てくるのではないかと思いますし、動向を見守りたいところです。