福岡エアポートアクセスバスに乗ってみた
先月、福岡市内に新たに誕生したバス、福岡エアポートアクセスバスについて記事を書かせていただきました。
書いて以来、一度くらい乗ってみたい、と感じていたのですが、この度乗る機会がありました。
今回は、実際に乗った話をしたいと思います。
福岡エアポートアクセスバスとは?
以前の記事内でも触れましたが、改めて整理してみます。
運行会社
運行会社はツアーバス出身で、現在は博多発、熊本発博多経由の関西への高速路線を運行しているロイヤルエクスプレスのロイヤルバス。
前回の記事では触れていませんでしたが、HEARTSという、旅行マーケティングなどを手掛ける(らしい?です)会社と手を組んでいます。
路線
ロイヤルバスのサイトの記入の通り、現在は福岡空港と百道エリアを直接繋ぐ「ダイレクト便」が走っています。
百道エリアのヒルトンホテル前発は8便、福岡空港発は18便態勢となっています。
今後、キャナルシティや天神地区を経由する便も出来るようです。
時間・運賃
福岡空港国内線とは40分、国際線とは25分で、ヒルトンホテルシーホークを結んでいます。
運賃は1000円。回数券を使うことにより最安900円で乗車可能となります。路線の利用にはサイト等での予約が出来るほか、座席が空いていれば予約なしでの乗車も出来ます。
実際に乗ってみた
5月某日、ふとタイミングも合い乗ることにしました。
福岡空港のバス乗り場は分かりやすい
まず向かったのは福岡市の都心、博多から約5分、福岡空港です。
この通り非常に近い立地ではあるのですが、道路ですと国内線はやや北から回り込みますので地下鉄の優位性は高いのですね。
現在福岡空港は工事中により、バス乗り場は南北で分けられていますが、エアポートアクセスバスがでるのは南側の乗り場。
北側から国内線と国際線を繋ぐシャトルバス、西鉄の路線バスときてその南側にバス亭が建っています。
バスに乗る
定刻の3分ほど前にバスがやってきました。
藍色を身にまとった車体は観光バスタイプ…というか、高速バスタイプです。
バス亭側には予約確認などを担当するおねえさんがいまして、予約の確認と、予約していない客はチケットの購入をすることになるようです。
私は予約なしで来たのでここで購入することになります。
チケットは専用に作られていまして、お金を払うとチケットを渡されると同時に一部を千切り、確認となります。
そのチケットは運転手に渡すとまた別の箇所を千切り、二重で確認するという体制になっている様子。
…正直、簡易的な券売機でよくないか、と思ったりもしましたが如何せん空港の工事につき販売所のスペースがありません。若干手間が掛かりますが保安上の意味も含めて仕方のないことなのかもしれません。
車内は極々普通の四列シートがずらりと並んでいます。
座席は案外座りやすい印象を受けました。
ただ、個人的にはシートベルトが(運行会社が高速バスを走らせてる関係もありまして)三点シートなのはいいのですが、若干かたい…。
使われてきたら滑らかになるのかな、といったところなのでしょうか。
快適すぎて不安になる
さて、定刻となりバスは発車します。
ダイレクト便なだけあるためか、アナウンスというアナウンスはほぼありませんでした。
…というか、アナウンスする必要もなかったのですが。
そう、このバス、私しか乗り込みませんでした。
この車両で1人…!?とざわつく私をよそに、バスは国際線へと向かいます。
道路も空いているとは言えるほどではないものの、定刻3分前には国際線に到着しました。
どうやらダイヤ設定にはゆとりがあるようです。
さて、ここで客扱いをしまして、一路百道へ向かうことになります。
国際線でも誰も乗りませんでした。
孤独な旅路
定刻となり、車内には私だけを積んだままバスは走り出します。
この時点で「あぁ…」と苦笑いするしかありません。
私1人を乗せたバスは国際線のロータリーを走り、国道にでて、少し北上し、
福岡都市高速の榎田出入口より都市高速へと入ります。
なんと、バスで都市高速に…!
とはならないのが福岡人の性なのです。
そう言いますのも、福岡の道路の支配者バス会社、西鉄バスは一般の路線バス車両を都市高速に送り込みます。
さすがにシートベルトがないため、都市高速内は60キロ制限で走るのですが…。
そんな事情もあり、都市高速をバスが走るのは、むしろ日常の風景。
写真こそないのですが、車窓から何台も西鉄バスの車両を見かけました。
とはいえ、このバスが走るのは榎田出入口と百道出入口。途中の区間こそバスは行き交いますが、この区間ではありません。
正直、「いいな、これ」と思いながらの旅路でした。
そして、国際線を建って15分程が経過して百道出入口を過ぎ、終点のヒルトンホテル前に到着しました。
…あれ、なんか10分早着してませんか??
ポテンシャルの高さ
さて、今回実際に乗った上で感じたのは、「1000円支払う価値がある」ということでしょう。
帰りに博多駅まで路線バスに乗ったのですが、博多駅まで30分程でした。若干混みかけてる道路状態でしたが、今回乗った便は同じ時間で福岡空港国内線からヒルトンホテルまでいくことができました。
それだけでも、速達性の高さは実証できますし、割高感もさほど感じられませんでした。
一方、車内は快適でしたが、他に客がいなかったことも関係していることでしょう。
むしろ、その方が問題があると思いますので、宣伝などの手を打つ必要がありそうです。
正直、ここまでとは思っていませんでしたので、大変驚いています。
今後の展開次第にはなるとは思うのですが、もっと客を呼び込めれば観光客だけに限らず多くの需要を拾えるのではないかと思っています。
それが、出来るか…少し気になるところですね。